ふるさとRe:Boot研究所

本当のふるさとを愛するために今私たちの出来ること

地方物産展はお伊勢講

約3分
地方物産展はお伊勢講

催事場の光景

各地の主要都市にある百貨店の最上階などで行われる「催し物」通称「催事」は地域名を銘打った「〜物産展」などと言ってとても人気があるイベントです。都道府県によってはその出店に補助金や助成金を出して積極的な出店を応援しているところもあります。

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伊勢神宮とその集客

日本で最も有名な神社は言うまでもなく「伊勢神宮」ですね。なぜ江戸時代にあの伊勢神宮が爆発的に流行したかをお話しします。伊勢神宮には周辺にお宿を経営する「御師」という人が住んでおり、主人は年に数回伊勢周辺で収穫される「干し鮑」とか「干しわかめ」などを山のように持って地方を巡業していました。何をするかといえば「お札」配り。伊勢神宮のお札を「このお札を家に祀れば万病直ちに平癒し災難を逃れ火災を免れ盗賊は逃げ去る霊験あらたかなお札です。このお札、お目にかかったご縁で1枚お授け致しましょう」と言って配ったわけです。

繰り返しビジネス

翌年再びその地域へ伊勢の御師は向かいます。何100枚も配ったお札の中には「病気が治りました」「火事を免れました」なんて人が何人か出てきます。こちらがお礼でございます。とお礼の賽銭を差し出すわけです。すると「それはそれはまっこと天照大御神様のお導き、貴殿は天照大御神の特に強いご寵愛を受けておられるようだ。是非伊勢まで詣でください。私がご案内致します」と勧誘したのです。災難を免れた人は周辺にその噂を広め、地域を挙げてお金を貯めて代表が伊勢に詣でる「お伊勢講」なる講が結成され、数年に一回地域の代表がお伊勢さんをお参りしたのです。

その名残が伊勢神宮内宮鳥居から続く「おかげ横丁」です。

歴史が続くお伊勢講を催事に活かす

今ではそんなお伊勢講も少なくなりましたが伊勢神宮の参拝は減ることはなくむしろ拡大していると言ってもいいでしょう。その現代のお伊勢講を地方の物産展で行ってみることをお勧めしたいと思います。

少量のサンプルと試食、そして丁寧なおもてなしと来年の案内を出すための貴賓名簿を用意し名前と住所を書いてもらって「来年のご案内をお送りします。プレゼントの引換券とともにお届けします」と言って記名してもらうのです。もちろん試食やサンプルをお持ち帰ってもらって来年を待つわけです。その間に他の地域や百貨店でも同様の作業を行いお客様名簿を集めるわけです。

あとはお伊勢講と同じく「是非私たちのふるさとへお越しください。私たちがご案内しますよ」とやるわけです。

物産展をお伊勢講にしてみるというのはいかがでしょうか?

About The Author

代表katoP
katoP(Pはプロデューサーの略)
神奈川県生まれ。
神奈川の県央部の高校を卒業し東京にて大学を卒業。
20世紀を不動産業と金融機関交渉代行を仕事として過ごす。
(主に賃貸と都市銀行との交渉)
21世紀に入り町おこしのプロデューサーを始め、独自メディアの編纂やコストを減らした広報手段等をアドバイスしてきた。
創刊した広報誌の編集長は軒並み2年以内に各都道府県の知事と対談しTVに出演、中には世界規模の活動に成長した組織もある。
このたびその活動を元に日本中で行われる町おこしの実体と検証、また主に学生たちの町おこし活動をまとめ、各地の町おこしの参考実例集を作るべく「ふるさとRe:Boot研究所」を立ち上げた。
各メディア記事と実例を元に、独自の視点でのイノベーションを提案するスタイルにファンも増加中!!

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