ふるさとRe:Boot研究所

本当のふるさとを愛するために今私たちの出来ること

戦略的マーケティング

約3分
戦略的マーケティング

 

地元に足を運ばせる戦略

ご当地グルメについては散々語ってきたと思いますが、改めて少し戦略的な考えをお話ししていこうと思います。

 

スポンサーリンク

 

農家さんのお話しで「自分たちが食べる自家用野菜」と市場などに出荷する「出荷用野菜」を分けているという話は聞いたことがありませんか?当然と言えば当然というもので、例えば果物は一番甘くて美味しい時期に出荷するとお店に出回る時には腐り始めてしまいます。そのため少し早めに収穫して輸送時間の間に完熟まで持っていくというのは常識です。しかしこの方法は一番美味しい状態を出荷できないので少し不利な販売となってしまいますね。

 

一番美味しい時期に

ではもし一番美味しい時期を楽しみたいとしたらどうなるか?と言えば完熟が食べられる時期に生産地を訪れてもらうことになりますね。「イチゴ狩り」のような形です。私が食べてみて美味しかったのは山梨県の「桃狩り」でした。ジューシーな桃をもぎ取ったその場で食べるわけですからこれはもう最高です。早生を食べる必要はないじゃないですか?男の人なら5〜6個、女性でも3個も食べればお腹いっぱいになってしまうほどの大きさなのでおそらく顧客単価や製造原価的に見ても抜群のマーケットではないかと思います。

プリンの名店の戦略

この流通品とご当地限定を上手に使い分けているのが神奈川県の葉山町にあるプリンのお店「マーロウ」です。定期的にデザインの変わるビーカーを容器としたプリンは定番と季節限定で10種類以上が常時販売されていてネットでも購入が可能です。そのため日本全国からのオーダーがあり、神奈川県内でも百貨店の「そごう」を筆頭にさまざまなお店で販売もされています。

このマーロウのプリンですが実は季節限定品はお店に行かないと食べられません。(一部地方発送もあり)また容器のビーカーも陶器の限定品があったりして店舗への来訪を上手に誘導する仕組みが作られています。お店は秋谷海岸のそばにあり、プリンだけではなく季節のフレンチを中心とした料理も楽しめます。

 

季節ごとの限定品

このように流通品と地元限定品を使い分けることにより、経済効果と地元へのお客さんの流入の両立を可能にする方法はとても有効であると思います。特に季節限定品は春には「桜」夏には「甘夏」秋には「梨」など様々なバリエーションが生み出せます。そこから一年を通して何回も地元湘南へお客様が訪れてくれるようになります。

地元に来てもらうのが目的

地方でキャラクターを中心とした地域おこしが失敗に終わる理由はこれです。売り上げだけを追いかけて日本じゅうどこでも買える製品だけに絞ってしまった結果、地元には誰も訪れてくれなくなる。それが一番のリスクかもしれません。

スポンサーリンク

About The Author

代表katoP
katoP(Pはプロデューサーの略)
神奈川県生まれ。
神奈川の県央部の高校を卒業し東京にて大学を卒業。
20世紀を不動産業と金融機関交渉代行を仕事として過ごす。
(主に賃貸と都市銀行との交渉)
21世紀に入り町おこしのプロデューサーを始め、独自メディアの編纂やコストを減らした広報手段等をアドバイスしてきた。
創刊した広報誌の編集長は軒並み2年以内に各都道府県の知事と対談しTVに出演、中には世界規模の活動に成長した組織もある。
このたびその活動を元に日本中で行われる町おこしの実体と検証、また主に学生たちの町おこし活動をまとめ、各地の町おこしの参考実例集を作るべく「ふるさとRe:Boot研究所」を立ち上げた。
各メディア記事と実例を元に、独自の視点でのイノベーションを提案するスタイルにファンも増加中!!

Leave A Reply

*
*
* (公開されません)

CAPTCHA


スポンサーリンク

スポンサーリンク