経営コンサルタントと地域おこしコンサルタント
経営コンサルタントが地域おこしのコンサルタントになると「なんでもいいんですよ。売れれば」的なことを言う人が多くいます。これは経営という意味においては真実なんですがそもそもこう言った風潮が流行り始めたのは21世紀に入ってからです。それ以前は「いいも悪いも現物がなければ始まらない」と言うのが商売の基本で、建売住宅でもない限り現物の存在しないビジネスは珍しかったと記憶しています。
まず情報から売れ
今ではネット社会の対等から「情報が先、物が後」というのが当たり前の時代になってきています。良し悪しはありますがそれと開発する製品が「杜撰で後から出せばいい」という風潮はIT社会の弊害と言ってもいいでしょう。Windowsに代表されるようにリリース当初はバグだらけで使い物にならなかったものを売りまくり回収した資金でバグフィックスを行う手法は結果的に業界の進化が遅れますし途中で倒産する会社などが出てくると社会的な混乱は否めません。
農業でさえ情報が先
以前の農業も全く同じで新しい農作物を栽培するにしても実験的な生産を繰り返し土壌や気候との相性を確認した上で大量生産に踏み切ったものです。それが今では机の上で遺伝子組み換えし理論的に間違っていないからという理由で販売されてしまう時代に入ってきています。
スポンサーリンクこれはとても恐ろしいことで生態系にすら影響を及ぼしかねない行為と言ってもいいでしょう。同様にクラウドファンディングなどによる資金調達も製品の良し悪しではなくクラウドファンディングの勝ち方を知っている人が勝つ時代に入ってきています。いわばお金の集め方、人の扇動し方を知っている人が勝てる時代になっているのです。
地域おこしの本来
地域おこしとは本来、昔ながらのおじいちゃん、おばあちゃんが大切にしてきたものを少しずつ形を変えながら未来へ残していこう、子孫に伝えていこうというのが基本的な価値観の元にあります。なんでもかんでも「新しいもの」を世に出せば成功するというものではありません。その証拠に有名なテレビドラマになった舞台の地方が数年後衰退の一途をたどり残骸の塊になってしまったなんてことはザラに存在しているはずです。
破壊と再生
夢を追いかけるという意味においては故郷が活気づくことは素晴らしいことです。しかしそこには大きな変化や破壊と再生が同時に存在していることを忘れてはなりません。その繰り返しの中ですら私たちの先祖は伝統と文化を大切に守ってきたのですから。
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