駅弁王国の復活
このところ、駅弁の聖地として山梨県の小淵沢が脚光を浴びているようですね。今から40年くらい前は小淵沢といえば昼間は駅弁、朝晩は立ち食いそばが有名で(というかそれ以外の食べ物がなかった)清里が一大観光地ブームとなった時もその通り道ということでスキーやテニスのためのリゾートに向かう経由地として全国に名を馳せた地でもあります。
かつての駅弁
昔の駅弁といえば「釜飯」くらいしかなくて、瀬戸物の釜に入った弁当を買って、空き容器を家まで持ち帰ってお土産代わりにする人が後を絶ちませんでした。実際、当時は経木の弁当箱(薄く削った杉や檜の皮を立体的に弁当箱型に組み上げたもの。近年では発泡スチロール製の弁当箱にそのイメージだけが残っています)しか存在せず瀬戸物の容器を使い捨てるという感覚は旅慣れていない庶民としては捨てること自体、忍びなかったのではないかと思います。
新しい駅弁の形
近年の小淵沢ブームはそんな過ぎ去りし日の回顧を一変し弁当はオーダーを受けてからの手作りでホカホカです。しかも風光明媚なお弁当を食べるスペースも用意されています。冷め切った釜飯を待合室や硬い車両内のシートて食べていたことを思うと隔世の感がありますね。バリエーションも多数増えて地元の小淵沢の高原野菜をふんだんに使い様々な弁当が用意されています。信州牛やおこわなど、中には予約が必要なものもあり、内容によっては一般のレストランよりゴージャスな感じかするものまであります。
これだけこだわりを持って駅弁を作ると全国的に知名度も上がりあっという間に話題になっていきます。このスタイルをなんとか他のエリアでも使えないか?と考えるのが人の常だと思いませんか?
全国に道の駅は1117か所あります。秋田のソフトクリームのように県ごとの特徴もありますが、せっかくなので「道の駅弁」をもっと大きく取り上げてみたらいかがでしょう?やることは通常の鉄道の駅と同じですし、イートインコーナーがあるのも同じです。メニューも同じように地元の特産品を生かして季節ごとのお弁当を数種類作るといいでしょう。場合によってはメニュー開発を地元女性が集まり名前を入れての開発を行うとなおさら話題性は増すことでしょう。
キャッチコピー1つで変わる
「山菜天ぷら弁当」と「絹ばあちゃんちの伝統、山菜天ぷら弁当」どちらが美味しそうに見えますか?さらにこのメニューの後ろに「本日10個限定」と入れたらどうなるでしょう?ほんの些細なポップやキャッチコピーでも美味しさが増していくのが伝わりますでしょうか?
「道の駅弁当」今あるメニューの改良版として是非ご検討いただきたいと思います。
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