ふるさとRe:Boot研究所

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幻の農作物

約3分
幻の農作物

里芋の復活

神奈川県の開成町では1900年代初頭に生産され始めたという「弥一芋」という里芋が復活されたと話題になっています。実際には2011年の段階で生産は再開されていましたが今年に入ってその出荷量は実に3倍にも及び名実共に復活したと言われる状況になったと言えるのではないかと思います。

「弥一芋」の場合、その伝承のルーツが明確にわかっており、地元の農家さんが地元の寺の住職からもらった種芋から増やしたと言われているために歴史的背景も相まってその話題性が大きく取り上げてもらえたと思います。また味や食感が特徴的であるためその拡散には追い風が吹いたと思われます。

借金なし大豆

同様のパターンで知られるものに「借金なし大豆」というものがあります。埼玉県秩父市の特産品だった「借金なし大豆」はサヤと実入りが良いために「借金がなくなる」ほど収穫されたと言われています。しかし機械による収穫に多収種は不向きでしかも日本国内では大豆の生産が減り続けてしまったために絶滅寸前まで行ったと言われています。21世紀になり秩父市は観光立国を目指す地元の活性化に取り組むことになり、歴史的背景と地元ならではの食材として見事に復活を遂げました。今ではポテトチップから味噌醤油まで生産する原料として秩父を代表する地元食材として確固たる人気を誇っています。

和紅茶

他にも福岡県八女市では明治時代に開発された「和紅茶」のレシピが当時の茶畑ごと発見され地元のJA青年部の手により見事復活を遂げました。明治時代に既に「和紅茶」に開発に目をつけ活動されていた農家さんがいたこと自体奇跡的なことですが、それを復活するにあたり畑から起こすという第二のシナリオ(歴史的出来事が一つ目)も特筆すべきテーマであったと思います。地元の若者の手で復活されるには相応のイベントが必要ですしJA発表会で話題をさらうには感動がなくしては勝負になりません。そういった背景が見事に出揃った農作物は全国的に見ても珍しいケースであったと思います。

 

歴史を求める若者

今後、こう言ったシナリオのある農作物の復活が望まれる時代になってくると予想しています。もちろん新しいことにチャレンジする試みと合わせて時代に合致した復活が必要ですがやはり歴史や伝統と合わせた幻の農作物の復活は地元の人たちにとってもふるさとの活性化に一躍を担う大きな流行になるのではないかと思います。高校生や地元の学生たちの研究テーマとも相性がいいので地元の歴史的農作物を今一度見つめ直すのもいい機会になるはずですね。

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About The Author

代表katoP
katoP(Pはプロデューサーの略)
神奈川県生まれ。
神奈川の県央部の高校を卒業し東京にて大学を卒業。
20世紀を不動産業と金融機関交渉代行を仕事として過ごす。
(主に賃貸と都市銀行との交渉)
21世紀に入り町おこしのプロデューサーを始め、独自メディアの編纂やコストを減らした広報手段等をアドバイスしてきた。
創刊した広報誌の編集長は軒並み2年以内に各都道府県の知事と対談しTVに出演、中には世界規模の活動に成長した組織もある。
このたびその活動を元に日本中で行われる町おこしの実体と検証、また主に学生たちの町おこし活動をまとめ、各地の町おこしの参考実例集を作るべく「ふるさとRe:Boot研究所」を立ち上げた。
各メディア記事と実例を元に、独自の視点でのイノベーションを提案するスタイルにファンも増加中!!

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