言わずと知れた
言わずと知れたクラウドファンディングの大家「家入一真」さんの著書です。最近ではクラウドファンディングセミナーなども主催されるようになってますますの活躍振りですね。今でこそクラウドファンディングが日常的に聞かれる時代になりましたが、つい一昔前まで資金調達は金融機関か公共の補助金、助成金程度しかありませんでした。そもそもの資産家の関係者でもない限り資金調達の難しさは嫌という程見てきたと思います。
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なめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。
さて、この本の中で語られる様々な事例は今までの日本においてはあり得ないところでの問題点をあぶり出してくれていると思います。いわば日本人の持つ先入観に疑問を持った方がいいと警鐘を鳴らされているかのような事例ですね。
小島の映画館
私も友人が映画館のないエリアで野外映画館を作るクラウドファンディングに挑戦し見事成功させた事例を2例ほど見てきました。有料で上映しない映画の場合、機材(プロジェクターやスクリーン)にかかるコストの回収の目処は難しいといえるでしょう。もちろん映画を上映する周辺での物販などの可能性は否めませんが野外上映の場合天候にも左右されるために安定した売上を予想するのはかなり難しいと思ってもらっていいでしょう。しかし地元の後押しもありこれらの事例は見事成功までこぎつけています。一般的な金融機関や行政では到底なし得ない資金調達方法であったと言える事例でした。
映画館がないから?
1例目は映画館も何もそもそもが離れ小島での挑戦だったので物珍しさもあり当初の出だしの悪さを裏切り多くの賛同者を集めて最後の最後で見事目標金額を調達しました。2例目は電車でわずか30分のエリアに映画館があるにもかかわらず見事成功させた事例です。これは立地の良さもあり、また広報手段の巧さもあって見事成功しましたね。現在では地元が舞台となる映画のクラウドファンディングが行われています。
行き場のない金融
私は20世紀の頃、金融の世界と深い繋がりのある仕事をしてきました。そのため現代の金融機関がその融資先のなさに困っていることは知っています。あまりにも融資先がないので前期が赤字でも有利子担保や不動産を持っていれば迷わず融資を実行してしまう金融機関もあるそうなのでその意味においては新規創業のハードルは下がっているのかもしれません。
またクラウドファンディングのように第三者からの資金調達が可能になっている今、わざわざ高額納税を要求される可能性のある融資をお願いしたり担保を強制的に提供することを求められる融資はどんどん取り残される時代になるかもしれませんね。
調査は綿密に
しかしクラウドファンディングの仕組み自体もまだ確立されたばかりで納税方などについての解釈が税務署によって異なったり、贈与とみなされてしまう使い方になってしまうこともあるようで、各々重々調査の上導入していただきたいと思います。
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