
進化したリメイク版
青森県弘前市で行われた企画です。
企画としては昭和の時代「1984(昭和59)年から5年間にわたって配布された「まんじ札」の復刻版」です。しかしながら平成の世に復活して6年も続けられ立派に平成の企画と呼んでもいい素晴らしいになっています。弘前青年会議所が主催し千社札を真似たシールが40種類、各店舗や施設に設置され各配布場所に400枚が用意されました。
コンプリート者には
フルコンプリートすると先着100名に全てのまんじ札を貼ることができる「巻物」がプレゼント付きです。裏面は弘前城周辺の古地図が描かれており例年フルコンプに挑戦する人もいるほどです。
スタンプラリーの応用
これは以前お話ししたスタンプラリーの応用に当たるともいます。まんじ札と言うシールを用意する手間はありますが現在は印刷料金もオンデマンド化されて格安になってきていますそのため加盟設置場所の負担も軽減されていると思っていいでしょう。またコンプリートした後にプレゼントを受け取るのに青年会議所まで訪れる必要があり、結果として再訪の機会を生み出しています。
人間の深層心理「収集癖」を上手に活かした企画はいいですね。現在では地元を活性化するために映画やアニメが作られる時代です。その舞台となった「聖地巡礼」を見込んだ観光客誘致ですね。そのタイミングに同様のスタンプラリー型の企画を合わせればその相乗効果は数倍〜数十倍に出来るのではないかと思います。
プロ野球カード
今から40年ほど前に子供向けスナック菓子を買うと戦隊もののヒーローやプロ野球選手のカードが手に入るというプレミアムをつけた製品が続々と販売されていた時代がありました。みんなカードが欲しいだけでスナック菓子は大して美味しくもないので大量に廃棄された画像が新聞やニュースを賑わしていた時代でもあります。
しかしながらその売れ行きたるや全国規模です。売り切れも続発しその効果たるや下手な広告戦略などはないに等しいレベルでの売り上げだったと記憶しています。収集癖というのはそれくらい強靭なものであると理解してもらっていいと思います。
必ず限定で!!
ただし、ポイントがあります。まんじ札であるなら「限定400枚」ですね。これがポイントです。と言うのも各地でのゆるキャラ、有名人キャラ無期限に売れる限り売る状態は絶対に破綻します。それは以前にも書いた「某知事キャラ」で証明されているように「今しかない」感を出せないために崩れ落ちていくというものです。必ず期限を決めることでその間の損益分岐点、そこまでいかなかった時の中止条件などを綿密に計算しその上で実行することが成功の秘訣と言ってもいいでしょう。