意外な組み合わせ
私が住む神奈川県でのお話です。
三浦市といえばマグロの水揚げなども盛んな典型的な漁業の町です。近年は観光などにもどんどん力を入れてきている活気のあるエリアとして注目が集まっています。
その神奈川県三浦市三崎町城ケ島の県水産技術センターが海藻を食い荒らすことで有名なムラサキウニの改良に取り組んでいるとのこと。
想像の以上の厄介者
ムラサキウニの被害はとても大きく駆除対象にされるレベルのお話です。そのムラサキウニに廃棄されるはずだった大根やキャベツを食べさせたところ甘みのある美味しいウニになってしまったという嘘のような本当のお話です。
実はエサはすでにある
この話、地元の人ならわかると思うのですが三浦市といえば「三浦大根」が超有名な産地なのです。関東一円の大根市場を席巻するほどの大根の生産地を持っている三浦市が駆除対象のムラサキウニを大根で改良するってスゴいことです。
まさか好物?
しかもムラサキウニは廃棄する予定だった大根やキャベツが大好きなようで身入りも6倍程度に増量したというから驚きです。参考までにいうと一番のお気に入りはキャベツだと言います。その食欲は想像以上で今後の実験によっては育成期間の短縮やさらなる味の改良も可能なように思います。
廃棄野菜と駆除対象海洋生物の組み合わせが想像を超えたマーケットを形成するってワクワクしませんか?この試みは日本全国の漁協でも実験できるのではないかと思います。
先日漁師さんが1年間使用したジーンズが新品で22,000円のところユーズドで42,000円の価格がついたという報道がありました。今まではいろいろな面で苦戦されていた漁業もやり方次第では一躍脚光浴びるビジネスに変身しそうな勢いです。
原価0円への挑戦
私もかつて材料費0円の開発をやったことがありますがこう言った試みはとても地方の励みになりますね。単に廃棄物や駆除対象動植物を処理するだけではなく大きなマーケットに出せるレベルの製品に改良するというのは開発者魂が燃える懸案です。
またコストがそもそもかかっていないので売り上げが出ればすぐにでもマーケティングにコストが割けるわけです。さらに売り上げが上がればそこにプラントを建設したりも可能になるわけでドンドン夢が広がります。
スポンサーリンク言葉の上でのリサイクルとかイノベーションを唱える地方や企業は多いですが実際のマーケットに即して本来の循環が生まれる開発を行っているところは少ないように思います。
そろそろ大企業の独壇場から地元の力でマーケットを席巻する開発をしてみませんか?