ふるさとRe:Boot研究所

本当のふるさとを愛するために今私たちの出来ること

仕込む努力

約3分
仕込む努力

 

潮干狩りの風景

今時、潮干狩りで大陸の方達が押し寄せて取り尽くしてしまったと言う話を聞きます。文化の違いなので致し方のないことですがやはり郷に入っては郷に従えといいます。節度のあるご利用をお願いしたいですね。

さて、あの潮干狩りのハマグリ、アサリもあるでしょうがあれって事前に放流されたものであることはご存知ですか?関係者からすればそんなものは遥か昔からの常識で、、、、と言われると思いますが地元の方達の弛まぬ努力の成果があの潮干狩りなのです。

神奈川県の鮎

 

私の住む神奈川県の相模川では毎年「鮎の放流」が行われます。相模湖ダムができるまで相模川は水量も豊富で鮎も十分自生できるだけの環境とエサがあったと思われます。しかしダムが出来た後水量も減り、乱獲が進み近年では毎年養殖鮎を放流されるようになりました。

伊豆半島のミカン

 

かなり昔の話になりますが小田原辺りから伊豆半島まで随分とみかん狩りがされていた時代がありました。あのみかん狩りもただみかんを収穫するのではなく、みかんの木の根元に「クジ」が埋まっていて様々な景品と引き換えにできるようになっていたのです。そのため、地域の婦人会や消防団、PTAなどの旅行の際にかなりの頻度で利用されていたと思われます。

これらの仕込みは漁協さんや農家さんが仕込んでいたものですがイベント性を想定したときその効果は予想以上に良い結果を出していたことになりますね。費用的には相応のコストがかかっていたと思われますが観光バスで乗り付けて何もせずとも団体客の入園料や入漁料を受け取れて場合によってはお土産までお求めになって頂ける。いわゆる美味しいビジネスだったわけです。

新婚旅行は熱海?

 

みかん狩りが全盛期、新婚旅行は「熱海」なんて言われていた時代がありました。美しい海を見て美味しい魚介類を食べて生涯の思い出を作ると言う東京からは1時間程度の小旅行のエリアでそんな夢を売っていたのです。

宮崎に新婚旅行先を奪われる

 

ところが、その新婚旅行天国も終末を迎えることとなります。宮崎に新婚旅行先が変わってしまったんですね。飛行機で1時間ちょっとの熱海と変わらない時間で日本とは思えない海外のような海岸線が楽しめる宮崎県に新婚旅行先をゴッソリ奪われてしまったわけです。

その宮崎も

 

しかしその宮崎も新婚旅行先としてのトップの座を奪われる時がきます。ハワイに全ての新婚旅行客を奪われてしまったのです。たしかに熱海や宮崎よりも遠いハワイですが本物の南国にあってパスポートの必要な外国。当時の新婚世代はこぞってハワイを目指すようになってしまったわけです。

その間、熱海やはり宮崎も努力は続けていたはずです。むしろごくろうされていたことでしょう。しかし良い時期に身につけた楽な習慣は簡単には手放せません。ジリ貧に追い詰められながらたくさんのホテルや旅館が閉鎖を余儀なくされました。

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いい時期こそ仕込む努力を

良い時期から来たるべき時に備えること。それが仕込む努力の最初のステージではないかと思っています。

About The Author

代表katoP
katoP(Pはプロデューサーの略)
神奈川県生まれ。
神奈川の県央部の高校を卒業し東京にて大学を卒業。
20世紀を不動産業と金融機関交渉代行を仕事として過ごす。
(主に賃貸と都市銀行との交渉)
21世紀に入り町おこしのプロデューサーを始め、独自メディアの編纂やコストを減らした広報手段等をアドバイスしてきた。
創刊した広報誌の編集長は軒並み2年以内に各都道府県の知事と対談しTVに出演、中には世界規模の活動に成長した組織もある。
このたびその活動を元に日本中で行われる町おこしの実体と検証、また主に学生たちの町おこし活動をまとめ、各地の町おこしの参考実例集を作るべく「ふるさとRe:Boot研究所」を立ち上げた。
各メディア記事と実例を元に、独自の視点でのイノベーションを提案するスタイルにファンも増加中!!

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