全国的に存在する生産地
日本全国手漉き和紙を売り物にしている地域おこしは多いと思います。
特に歴史があり有名なのは福井県。
日本で唯一の紙の神様の神社があるほどです。あるとき、川に「私は上流から来た。紙の作り方を教えるために」と言って現れた神様が手漉き和紙の作り方を教えて行ったと言われています。その神様がそのまま祀られています。また人間国宝の手漉き和紙職人がいらしたり、天皇や国会が使用する特別な「奉書」専用の和紙も福井県で創られています。同時に日銀が使うお金の紙も原本は福井製だと聞きました。
植物によって左右される品質
「こうぞ」と「みつまた」と言う植物を加工して作られる和紙はその原料の生産地や育成環境に影響を受けて紙質を変えます。それによって目の荒い紙や目の細かい紙、固い紙や柔らかい紙などを作り分けることが可能だそうです。また「こうぞ」と「みつまた」と言う二つの植物から作られる和紙ですがその他にも水質がその品質を左右します。季節によって変わる水温と水質によって微妙に紙質が変わるのです。書道家や画家、一部の写真家の方達はその水質の変化さえ考慮に入れて「今年は2月の3週から4週にかけて生産されるものを◯百枚下さい」と言うようなオーダーをされると言います。水温の変化と水質の変化が紙の出来に影響を及ぼしている証拠になりますね。
スポンサーリンク体験型地域おこし
手漉き和紙の面白いところは体験型地域おこしが出来ると言うことです。かなりの体力を使う作業なので子供たちに体験させたら帰り道は爆睡間違いないでしょう。大人でも筋肉痛になるほどの大変になると思います。女性の手漉き和紙職人の方は1年で筋肉が一回り大きくなったと言います。かなりの修行だったのではないかと思いました。確実に肉体労働なので後継者不足も解ります。和紙が特産品のエリアは技術の伝承が本当に大変だと思います。
ハガキが送れるイベント
体験型の地域おこしはこの和紙を使って名刺を作ったりハガキを作るわけですがその際に植物の葉っぱを入れたりします。よく見かけるのがモミジですね。新緑から真っ赤になった紅葉まで色鮮やかな葉の色が和紙を彩ります。また竹の笹を入れたりすることもありますね。これもとても美しいと思います。和紙が出来て乾燥が済んだらそこからハガキを送るのも良いですし、しおりにして持ち帰るのも良いでしょう。
自分で作った和紙を送ったり送られたり、自分の名刺を漉いてみたり様々な使い方が出来る手漉き和紙。イベントに困ったら導入の価値は大きいかもしれませんね。