とある田舎の商店にて
ある時、東北のとある地方を旅していたときのこと。
その集落での一軒しかない生活必需品をなんでも売ってる「なんでも商店」みたいな所に立ち寄りました。
そこでは周辺で採集出来た山菜や野菜等、珍しいもの等も売っていました。
元々、山菜を採っているところのそばで買いたいと思っていたので興味津々で店先を見ていると「干し柿食べんかね?」(実際はもっと強烈な東北弁)と言われました。
とても厚化粧だったその女性は正直年齢不詳、きっと40前後だったと思います。スゴい訛りでなにを言ってるのか3回から5回くらい聞き直した言葉もありました。しかし漬物や干し柿、じゅんさいなどの地元の農作物を次々と試食させてくれてあっという間に5千円近く買い物をしてしまいました。
大したものを売ってないのに
スゴいなと思うのは大したものは置いてないのです。それは都会と比べれば充分に魅力的な品揃えですが言われなければどこがスゴいのか解らないのです。でも食べた瞬間、どれも明らかに違う風味と口に広がる味わいは個々でなければ食べられないだろうなと実感させる逸品でした。
スゴいのはコミュニケーションの大半は通じてないのです。笑
外国並みのコミュニケーションだなと思いながら会話したのを覚えています。しかしそれでも決して屈することなく次々と無表情で試食を繰り出すおばちゃんの姿には正直頭が下がる思いでした。
彼女の名誉のために言うなら無表情とは言え決して不機嫌ではないのです。その証拠に、おいしい漬物を試食した後作り方を聞くと通じない言葉を必死に駆使してそれはそれは丁寧に説明してくれるのです。その姿は「買わなきゃ悪いよな」と思わせるくらい一生懸命なのです。そんなおばちゃんの姿は地元の人からすれば当然の姿なのかもしれません。または珍しく大金を落としてくれる上客が来たと思っているのかもしれません。しかし一生懸命さだけは手に取るように伝わって来ました。
干し柿食べんかね?
このおばちゃんの最初の一言が「干し柿食べんかね」と言う一言だったわけです。
赤の他人で、しかも通りすがりの都会者。買うか買わないかも解らない人なのに気さくに(無表情とは言え)干し柿を勧める純朴さ。これは都会人では絶対に味わえない感触ですね。そこからビジネスチャンスがあると言ってしまえばそれまでなんですが、そのセンスは地方ならではのものです。その感覚を失わなければ都会の朝市に打って出ても勝てる可能性があると言うことなのです。
求められているのは人のぬくもり
都会で勝負するなら絶対に方言で勝負して欲しいと思います。実際に標準語より方言丸出しの方が売れますしね。特に若い女子高生とかなら間違いなく方言の方が勝てます。笑
都会の朝市、方言バリバリで出店してみませんか?