カップラーメンになる
これはとある中華料理屋さんから聞いた話です。
ご当地ラーメンと言うわけではないのですが都心のラーメンが有名な中華料理屋さんでのことです。
「カップラーメンを出しませんか?」
そんなオファーがあったと言います。その内容はCMから製造まで全てカップラーメンの会社で行なうのでその味を作るにあたりライセンス契約をしませんかと言う話だったそうです。もちろん広告費からコンビニを含めた販売店までの流通までを請け負ってくれると言う事なので、味のプロデュース以外はなんの負担もないオファーです。店からしたらかなり楽な交渉になると思われた話でしたが、そこには意外な落とし穴があったと言います。
想像を絶するライセンスフィー
そのライセンスフィーは一個あたり1円と言われたと言います。確かに何から何まで面倒を見てもらえるので手間はありませんが大事な味のレシピを半ば公開してその見返りが一個あたり1円しかなかったとしたら、カップラーメンを出す意味が見いだせません。いくら全国津々浦々のコンビニ各支店にくまなく置いてくれると言う事は何物にも代えられないメリットにもなるとは思います。しかしそこに大きなメリットがあるのでしょうか?コンビニの店頭に並ぶ際もいわゆるカップラーメンの価格よりは高額で、名も知られていないエリアで自分の屋号を使われる気持ちはどんなものなのでしょう?それでもあえて勝負したいと言う店主さんはいるのでしょうか?
スポンサーリンクそもそも繁盛店なのでカップラーメンはあくまでもステータスのためになるでしょうが、別にネームバリュー以外にカップラーメンを出す意味はありません。元々売れているのであれば「カップラーメンまで出す必要はない」と考える事もおかしくありません。
ふるさとの特産品を守れ
このパターンを地域おこしに導入されたら本当に面倒だと思いました。
名産品をコンビニで売るためにライセンスフィーを一個あたり1円にしろと言われたら地元の疲弊を加速させると言わざる負えません。また結果的に地元の名産品の価値を叩き売る事にもなりかねません。地元の特産品を使った開発の際に原料の値段を買い叩かれる可能性すらあり得るのです。以降、新製品を作る事に対しての逆風になるとしたら単なるライセンスフィーを買い叩かれたでは済まないのではないでしょうか?それがたった一社で発生してしまったら当該エリアすべてが被害を被るのです。
ご当地ラーメンが有名なエリアは気をつけて頂きたいと思います。