江戸時代の風習
五人組と言えば江戸時代の悪しき風習のように語られていますがそこにはえてして後世に改変された事実があります。
江戸幕府は一軒一軒の農家が各自自分の畑に対して農作業を行なうより五軒が一軒の農作業を行ない、五日ですべての家の農作業を行なう方が効率がいいことを知っていました。その為田植えや稲刈りのシーズンはあえて各家の農作業を各自に任せず隣組と言われる五軒ごとを一組に作業をさせていました。
祭りと歌
また同時に農作業中に歌を唄う方が効率がいい事も江戸幕府は知っていました。その出典元は中国の歴史に瞬間しか現れないにもかかわらず決して消える事のない「墨家」の教えに基づいていました。それゆえに収穫後の祭りもその歌に基づいていたり、若者の出会いの場として祭りを活用したりしていたのです。
現代の五人組を行なう
この思考はそのまま現代のまちおおしに応用出来ることがお解り頂けるでしょうか?1人で農業を継承し、売れるか売れないか解らないものを天候に左右されながら生産するよりも観光農園として多くの人を巻き込んでお客様の手で農作業をこなして頂き、同時に楽しんで頂いた代わりに生産品をお持ち帰って頂くということが可能になります。
スポンサーリンクまた歌や踊りも伝統に基づいて再現し、地元民の皆さんだけではなくお客様にも歌って踊って頂く。収穫物をみんなで調理して美味しく頂き、お土産も持って帰って頂く。そしてそこが出会いの場の代わりになれば自ずと活気も出て来て毎年の恒例行事にもなって行きます。
お客様のふるさとになる
こう言った意味においては昔も今も同じである事が解るでしょうか?
核家族が常識になってしまった現代ではありますがそれ故に地方が衰退すると言うのもおかしな話です。むしろ地方は結束してイベントや生産活動をチームになって行う事で結束力を高め、若者の力を上手に取り込み、お客様を誘致する。そう言う時代になって来ている事を感じます。
常連のお客様に季節の挨拶を送り、次の農作業のスケジュールを届ける。それを見てお客様はまるで実家に帰省するかのように訪れてくれるようになればお客様の第二のふるさとにする事も可能なのです。
村や町の広報も送らせて頂くうちにふるさと納税をしてくれる方も出て来てくれるでしょうし、それを楽しみにしてくれる人も出てくるでしょう。お便りが届いたりプレゼント応募を募集するのも良いですね。
都会に住む人は地方からのお便りでまるで家族のように農作業の予定を決めたりするのも楽しいでしょうし、地方は都会に住むお客様のお子様の成長を楽しみにすることにもなりますね。
実家のようなふるさと
家族を地方にもう一つ持つような感覚をどうしたら持って頂けるか?それは江戸時代の五人組にヒントがあるのかもしれません。