20世紀の終わり頃から各地でスタート
20世紀の終わり頃からふるさとの水を売るビジネスが流行りましたね。それに伴いご当地ビールやご当地サイダー等数々のドリンク系のまちおこしが流行りました。もしかすると海洋深層水もこのカテゴリに含まれるかもしれませんね。
どこもかしこも
問題は隣の開発した製品と何が違うのか?と言う事です。隣はサイダー、うちもサイダーではなんの訴求力もありません。ましてや炭酸と砂糖水全開の味付けでは違いが解る人の方が少ないでしょう。ブームの終わりの頃には唐辛子サイダーとかハバネロサイダーとかが流行りだすほどネタには困っていたようですね。カレー味のサイダーなんてのも出て来ましたから。
他にもあるのは
同時期に始まって今でもわずかながらブームが続いているのは日本酒ですね。米の段階から買い切りで酒を醸造するところまで行ないまちおこしとしているところがあるそうです。私の友人も関西エリアで純米大吟醸を醸造しています。
水以外の水を売る
あまり見ないところでは氷を売るとかでしょうか?でも氷も十分マーケット的にありそうですね。しかも天然氷だったら価値もなかなかのものでしょう。日本でも中世から近代まで冷蔵庫がなかった時代は冬の間に天然氷を切り出し氷室で保管し真夏に取り出して貴族や上流武士の食に供されていたと言われています。江戸時代は富士の麓から江戸まで真夏に運んだ記録も残されているようですね。また富士山麓には忍野の八海と言う富士山に降った雪が溶け出して100年後に地表に現れると言われた水があります。とても美味しい水で現地では手打ちのそばが食べられたりします。地元の売店で空のペットボトルを販売していて自分で水を汲んで持って返れるお土産があります。あれも水を使ったまちおこしの一例としては素晴らしいものがあります。
サイダーやビール以外も
他にも友人がお茶農家の跡取りにおりまして玉露を生産しています。その玉露を真夏に氷り出しするととても美味しく信じられないほど深い味わいになるのです。ただしお茶を飲む4時間前に玉露の茶葉と氷を仕込んでじっくりと氷が溶け出すまで待たなくてはなりません。しかしそれだけの手間を惜しくない程のとても味わい深い素晴らしいお茶になるのです。
これらの一連のお話は水にまつわる話ですがそれに伴い現地の特産品や特別な食べ方やの味方等さまざまな工夫が可能な分野でもあります。地元に素晴らしい素材があるのであればぜひそれをより美味しい水やより美味しい氷で飲む方法を考えて欲しいと思います。