ふるさとRe:Boot研究所

本当のふるさとを愛するために今私たちの出来ること

漬物バカ売れ事件

約3分

なにか売れるものは無いですか?

こんなことを書くと大事件みたいですが実にシンプルなお話です。

以前東北のとある村から「村のものなんか売れんかね?」と相談を受けたことがありました。
内容としては東京の朝市で東北の特産品を売りたいと言うようなお話だったのですが折しも真冬、東北では雪に閉ざされて農作物も海産物もめぼしいものがありませんでした。

そこで「たくさんあるけど、これは東京じゃ売れないだろうなーってものを教えて下さい」と言ってみました。

それは漬物だった

すると「となりの家のおばあちゃんが漬物の達人なんですが都会に出た子供や孫のために毎年たくさん漬物を漬けるんです。でも誰も食べたがらなくて気の毒で」とお話ししてくれました。

「それ売りましょう」と言ってみたところ「そんなに簡単に売れるでしょうか?」と言われました。

都会に出た子供や孫ですら食べない漬物を見ず知らずの人が食べると思えない。売るならもっと他にいいものがあるはずだと言うのです。

「良いじゃないですか?わざわざ都会に売りに出すつもりで作ったものが全く売れなかったらきっとスゴく落ち込んでしまうと思うんです。元々お子さんやお孫さんが食べないのなら分けて欲しいと言っても決して嫌な顔はしないでしょう。しかもそのための手間も無い。良い選択だと思いますよ」

勝負をかける売り場は都会の朝市!!

かくして東京のど真ん中、しかも六本木アークヒルズの朝市で東北の漬物の販売をやってみることになりました。

六本木アークヒルズの朝市はビル風もあってとてもとても寒いのです。また周辺には飲食店、特にお茶やコーヒーを出す店が多いので基本的には飲み物はNGです。そこで冷え冷えとした漬物がうれるのかどうか?心配はピークに達しました。

試食に1本のたくあんの古漬けを切り刻み爪楊枝を突き刺します。30本ほどでしょうか?刺した頃にお客様が興味を示されました。「これはどこのたくあん?」「◯◯県のおばあちゃんの手作りなんです」「試食させてもらって良いですか?」「どうぞどうぞ」

その声につられて周辺のお客様が次々と試食を行ない、気付けば開始90分で古漬けは完売。次の入荷は?と聞かれることになりました。(残念ながら一週間や二週間では作れる漬物ではなかったのでお答え出来ませんでした)

当たり前の家庭の味が貴重な都会

地方ではあまりに家庭の味すぎて他所様には見せられるものではないと思っているものでも都会ではお宝になることは多々あります。

思い切って都会の朝市に出店してみるのも良いのではないでしょうか?

About The Author

代表katoP
katoP(Pはプロデューサーの略)
神奈川県生まれ。
神奈川の県央部の高校を卒業し東京にて大学を卒業。
20世紀を不動産業と金融機関交渉代行を仕事として過ごす。
(主に賃貸と都市銀行との交渉)
21世紀に入り町おこしのプロデューサーを始め、独自メディアの編纂やコストを減らした広報手段等をアドバイスしてきた。
創刊した広報誌の編集長は軒並み2年以内に各都道府県の知事と対談しTVに出演、中には世界規模の活動に成長した組織もある。
このたびその活動を元に日本中で行われる町おこしの実体と検証、また主に学生たちの町おこし活動をまとめ、各地の町おこしの参考実例集を作るべく「ふるさとRe:Boot研究所」を立ち上げた。
各メディア記事と実例を元に、独自の視点でのイノベーションを提案するスタイルにファンも増加中!!

Leave A Reply

*
*
* (公開されません)

CAPTCHA


スポンサーリンク

スポンサーリンク