牛追い祭り
スペインの牛追い祭りと言うのをご存知でしょうか?
100mを6秒で走る猛牛に追われ逃げ惑うと言う祭りです。
道路は完全封鎖され逃げ道はありません。腰には牛が嫌がる赤い布を下げるのがルールです。前日は夜中までロックライブが行われホテルの宿泊客はロクに眠ることも出来ません。きっと牛も同じなのでしょう。スタート前から機嫌が悪いことこの上ありません。しかも参加者は走らないといけません。走らないと警官からスピーカー越しに文句を言われます。
「お前ら走りに来たくせに歩いてんじゃねー!!」
さらにはゲートが開いた瞬間に牛の背後で爆竹が鳴らされて牛が驚いて走り出すのです。両端の路地は封鎖、窓も扉も完全封鎖され逃げる場所すらありません。
地元では毎年数名が死亡、けが人は数知れずと言う凄まじい祭りです。
ケガ?だからどうした?
ケガをして病院に行ってもなにも驚きません。日本なら警察が呼ばれて事情聴取されるのは間違いありません。ところがスペインで牛追い祭りのシーズンは傷口を見るなり医者は「あーやっちゃったんだ。痛いから麻酔する?」ってなもんです。
こんな命がけの祭りに世界中から人が集まるのです。その祭りを見るために。もちろん参加者ではありません。見学者の方です。笑
日本にもある命がけの祭り
日本でも諏訪大社の御柱祭と言うのがありますね。山の上から御柱と言われる丸太を滑り落としその上に乗ると言うのが栄誉であると言う祭りです。これも見学者は多いですよね。
参加者は限定
ただ牛追い祭りとの違いは参加が地元民しか許されず、しかも年男とか極めて限定的な参加資格があると言うことです。対して牛追い祭りは誰でも参加出来ます。極論スペイン語がわからない日本人でも参加可能、誰でも命を賭けられます。
本来体験型ツアーは安全なものが大半
今回のテーマ、参加型まちおこしと言うのは数年前にドラマで流行った「海女さんになる」ツアーとかだけが参加型のツアーではないと言うことをお伝えしたかったのです。
だからと言って命をかけるツアーが史上最高とはいいませんが。笑
きこりになれるツアー
ちなみに「海女さんになる」ツアーと同様、「きこりになる」ツアーと言うのがあります。京都の京北地区で行なわれていて現役の「きこり」の皆さんが懇切丁寧な指導のもと参加者に「きこり」を体験させてくれます。
牛追い祭りほどの命の賭けっぷりではありませんが十分魅力的なまちおこしであると言えるでしょう。
これからのまちおこし「体験型エコツアー化」するのは必須ではないかと思います。