ふるさとRe:Boot研究所

本当のふるさとを愛するために今私たちの出来ること

米のマーケット

約3分

世界で米を売る

以前、東北のとある地方でお米が取れるので中国で販売しないかと提案したことがありました。すでに上海のマーケットではかなりの高額で日本米が取引されていたからです。しかしそのエリアでは「飛行機を竹槍で落とすようなことは言うな」と言われて終わってしまいました。

数年後、上海の日本米相場はかなり安定しましたが人気は衰えを知らずあちこちで購入が可能になっていました。しかし私が提案をしたエリアはそれ以降も販売先の開拓は行わず古米や古々米をエリア内のブローカーに卸すという方法が続けられています。

当時の米は1俵(60kg)あたり13,000円程度でした。そして中国で流通が普通になった頃で1俵(60kg)あたり8,000円程度に下落していました。中国での日本米の流通価格はさほど変わらず、人気だけが上昇して行く形をとっていました。

生産者の気持ち

しかしその生産者の人達の意見も聞き流せないものがあります。なぜなら日本政府が生産者に向けて行っている減反政策は米を作らない人にお金を上げる仕組みです。生産したらペナルティ並にお金をくれません。だったら作らないほうがいい。作るなら最低限でいいという考えが出てきてもおかしくありません。

一体何が足りないのか?

いいものを作り、いいものが流通しない理由は一つしかありません。それは広報。その広報に最も力をれるべきであるということに気づいている地方はとても少ないといえるのではないかと思います。また広報を意識したストーリーやブランディングをするのもとても重要なマーケティングだと思います。

食味鑑定士から聞いた話

私の友人はかなり大きな米問屋でお米の食味鑑定士のライセンス発給を行っています。彼から聞いた話ですが中国に日本米が流通し始めた頃、都内の百貨店では日本産のお米1kgあたり1万円で取引されていたというのです。もちろん有機無農薬米は大前提ですがその取引を決める光景も並外れていてバイヤーさんが田んぼを視察に来て自ら田に入り、畝を見て一直線であること、稲穂の穂丈が一定であること、さらには実の入りまで厳密に調査のして買上げが決まっているとのことでした。さらにはそのバイヤーさん曰く1kgあたり3万円で販売できるお米を探していると言っていたそうです。もう1kg3万円のお米がどういう基準で選ばれるのか?想像すらできませんね。

作るべき?止めるべき?

そこで疑問が出てきます。果たして減反政策に丸乗りしてお金を手にするのがいいのか?半分乗っかって生産者のプライドを貫きつつ減反政策にも乗っかってある程度のお金を手にするのがいいのか?それとも1kg3万円のお米を夢見て生産に精を出すのか?

コメの復権を夢見て

かつては世界的に見ても技術を極めることに余念がない日本人でした。これからの時代今一度コメの生産を極めてほしいと思うのは私だけでしょうか?

同時に食料自給率を鑑みてかつての農業立国だった日本のように華々しい米の流通を見てみたいと思うのです。

About The Author

代表katoP
katoP(Pはプロデューサーの略)
神奈川県生まれ。
神奈川の県央部の高校を卒業し東京にて大学を卒業。
20世紀を不動産業と金融機関交渉代行を仕事として過ごす。
(主に賃貸と都市銀行との交渉)
21世紀に入り町おこしのプロデューサーを始め、独自メディアの編纂やコストを減らした広報手段等をアドバイスしてきた。
創刊した広報誌の編集長は軒並み2年以内に各都道府県の知事と対談しTVに出演、中には世界規模の活動に成長した組織もある。
このたびその活動を元に日本中で行われる町おこしの実体と検証、また主に学生たちの町おこし活動をまとめ、各地の町おこしの参考実例集を作るべく「ふるさとRe:Boot研究所」を立ち上げた。
各メディア記事と実例を元に、独自の視点でのイノベーションを提案するスタイルにファンも増加中!!

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